2014/11/26 9:57 AM NEWS
悪質だから重加算税ではない
不正行為を行うと重加算税という
重いペナルティー
こういう話を聞いたことがある方も多いと思うが、それは 正確ではない。下記の報道は、それを明確に表している。
徳田虎雄氏が1億円の所得隠し 税務調査前に修正
報道によると、
① 徳田元理事長は系列病院を建設したゼネコン側から、 工事費の3%程度をリベートとしてキックバックさせ、 蓄積していた
② 東京地検特捜部が選挙違反事件でグループを 家宅捜索した後の昨年10月、熊本国税局に税務申告。
③ 熊本国税局は悪質な仮装隠蔽を伴う所得隠しと 判断した模様。
とあるが、税務調査前に修正申告したため、重加算税は 課されなかったとみられるとされており、結果として 不正であるにもかかわらず、ペナルティーは課されなかった と考えられる。
このような結論になるのは、税務調査前に修正申告を行うと、 加算税がかからないとされているからだ。この点、 悪質な行為であっても同様の結論になる。
このあたり、いわゆる納税者の反省の機会を与える、という 意味があるわけで、不正であっても反省の機会を与えていると いうわけだ。
ただし、勘違いしていただいては困るのだが、重加算税を 課されなかったとはいえ、悪質でないとされたわけではない。 刑事罰の対象となる脱税については、このような修正申告を 行おうと、許される話ではなく、刑罰の対象となると言われている。
正確な理解をしておかないと、脱税も重加算税も同じもの、と 勘違いして後日修正申告をすれば何とかなる、と思うと 大変なことになる。不正取引はやはり厳に慎むべきだろう。
税務調査対策専門及び税務訴訟に強い税理士。 16,000部のベストセラー『税務署の裏側』著者。 元税務調査官であり、税制改正セミナー講師を 務めるなど、税法解釈と調査対策を得意とする。 税理士が教えない超簡単な調査対策について、 無料レポート発行中。
@yo_mazs
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