2017/09/11 10:29 AM NEWS

佐川長官の何が問題か

就任会見もしない国税庁長官

公の場に姿を見せない、佐川長官の問題がクローズアップされて長い。
報道レベルであるが、納税者の風当たりが強く、現場は悲鳴を上げている
模様。

言うまでもなく、税務調査は事実認定の世界であり、そのためには納税者に
資料を提出させたり、事実確認のためのヒアリングを行う。これを拒否すれば
罰則の対象になる訳だから、納税者はしぶしぶ協力している。

しかし、当の国税庁長官は資料も出さなければ事実確認にも協力しない
という経歴がある訳で、そんな人間がトップになる組織に誰も協力したくない。

しかも、この人事も、どうやらさきの隠ぺい工作に対する報奨、といった側面が
あるとも言われている訳で、納税者を馬鹿にするにもほどがあるとはこのこと
だろう。

さて、上に立つ人間が矛盾した発言を繰り返すのは、今に始まったことではないが、
そもそも国税組織には強大な権力がある。このため、やろうと思えばこんな納税者の
不満を抑え込むこともできない訳ではない。

しかし、以下の記事では、納税者の不満に対し、国税職員はかなり大変な思いを
しているとのこと。その理由をちょっと考えると、国税対策について多くの示唆を
得られる。

税務署員も悲鳴 佐川長官「罷免運動」拡大で10月辞任も
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2017/08/21 9:49 AM NEWS

民泊が狙われている

民泊の税逃れに国税が尽力

先日の朝日新聞のニュース。訪日客の増加で、申告しない
民泊事業者も多いようで、大阪国税局がまずは京都をターゲットに、
民泊事業者に対する税務調査を強化している模様。

強化といってもどうするのか、と思って記事を読むと、外国人を
尾行するなどして民泊を特定し、その事業者が申告しているかどうか、
外観調査で確認しているようだ。詳細は下記をご参照のこと。

民泊の税逃れ、国税が集中調査 まず京都、張り込みも
この手の商売については、いかんせん無申告が多い。無申告については、
発見しやすい無申告と、発見しにくい無申告の2つがあり、民泊は
後者である。


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2017/08/07 9:19 AM NEWS

寄附金の交際費化

神戸製鋼が11憶円申告漏れ

久しぶりのブログの更新。最近国税の課税事例があまり公表されず、
ネタに困っていたのだが、金額的にも内容的にも大きな事例である。


ここで挙げられている課税の根拠は、以下の通り。

-------
http://www.sankei.com/west/news/170803/wst1708030098-n1.html

神戸製鋼によると、国内工場の下請け会社が神戸製鋼OBに顧問料を
支払っていたが、神戸製鋼は下請け会社に顧問料を上乗せした請負作業費を
支払っていたという。国税局は本来は下請け会社が負担すべき顧問料を
神戸製鋼が実質的に肩代わりしており、全額は経費として認められない交際費に
当たると認定。請負作業費に見せかけ意図的に所得を圧縮しようとしたと
判断したもようだ。
-------


上乗せで払った金額が交際費になる、としている訳だが、ご覧いただくと
わかるとおり、「実質的に肩代わり」していることが問題になっている。
肩代わり、ということは払う必要のないものを払ったということであり、
このようなものは寄附金になるはずだろう。

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2017/02/23 7:48 PM NEWS

上場株式の配当の課税方式の選択替え

上場株式の配当の申告を所得税・住民税で変える

平成29年度改正で明確化として明記されたのが、この改正。
大綱によると、以下とある。

平成29年度税制改正大綱 P25
上場株式等に係る配当所得等について、市町村が納税義務者の意思等を勘案
し、所得税と異なる課税方式により個人住民税を課することができることを明
確化する。 

明確化とあるので、平成29年度改正の施行(平成29年4月1日)を待たず、
平成28年度の確定申告でも使えると想定される。この点、以下の私の税制改正
テキストでも指摘させていただいた。

http://mmct.jcity.com/?c=3587&e=zhgnUBQMBlEGlMg3r9kDwg11

上場株式の配当については、申告不要、申告分離、総合課税と異なる課税方式
が設けられている。累進課税等の関係から、申告不要を選択したり総合課税を
選択したりする有利不利があるのだが、所得税の申告をすれば住民税は申告した
ことになるため、基本的には所得税で選択した方式を住民税で申告する、という
のが実務の流れであった。

しかし、選択替えができれば非常に有利になるわけで、例えば以下のような
税金対策などが述べられている。

http://www.dir.co.jp/research/report/law-research/tax/20170125_011633.html

これが、28年度の申告から適用できるのであれば、早々に対応したい
ところであり、私自身改正セミナーでも指摘させていただいた。

ただし、注意したいことがある。

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2017/02/17 4:03 PM NEWS

税務会計委託料が必要経費にならないわけがない

同族会社への支払いは否認対象

不動産所得者に多い話であるが、オーナーが節税を兼ねて会社を作り、
その会社に経費を支払うことがある。

一番の典型はサブリースであり、サブリースによる管理会社を同族会社
として設立して、そこに管理料を支払う。これは非常に多い話であるが、
同族会社に実態がなければ、管理料は必要経費にならないとされる。


この点、非常に常識的であるが、実際のところ実務で否認されることは
少ない。それは、この取引を否認する方策としては、

同族会社の行為計算否認

にならざるを得ないからだ。会社に実態があるかどうか、非常に微妙な
話になるし、法人格によって納税義務を規定している時代遅れな法制度
を採用する我が国の法制上、法人格があることは無視できない。結果として、
経費として支払うことが安易な税負担軽減の結果になる、という理屈で
否認するという結論になる。



言うまでもなく、問題になるのは同族会社の行為計算否認の適用の
ハードルである。安易に適用すると強硬的になるため、おいそれと
適用することは国税としても難しい。結果として、金額にもよるが
通ることは非常に多い。

しかし、この取扱いについて新機軸が打ち出されようとしている。
これが通れば、今後の実務は大きな見直しが必要になる。


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ABOUT ME

松嶋洋 税務調査対策専門及び税務訴訟に強い税理士。 16,000部のベストセラー『税務署の裏側』著者。 元税務調査官であり、税制改正セミナー講師を 務めるなど、税法解釈と調査対策を得意とする。 税理士が教えない超簡単な調査対策について、 無料レポート発行中
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