2017/08/21 9:49 AM NEWS

民泊が狙われている

民泊の税逃れに国税が尽力

先日の朝日新聞のニュース。訪日客の増加で、申告しない
民泊事業者も多いようで、大阪国税局がまずは京都をターゲットに、
民泊事業者に対する税務調査を強化している模様。

強化といってもどうするのか、と思って記事を読むと、外国人を
尾行するなどして民泊を特定し、その事業者が申告しているかどうか、
外観調査で確認しているようだ。詳細は下記をご参照のこと。

民泊の税逃れ、国税が集中調査 まず京都、張り込みも
この手の商売については、いかんせん無申告が多い。無申告については、
発見しやすい無申告と、発見しにくい無申告の2つがあり、民泊は
後者である。



発見しやすい無申告については、アフィリエイターなどを想定するのがいいだろう。
アフィリエイターはASPに登録するので、ASPを押さえれば即分かる。アフィリ
報酬などもすべて明記されているからだ。同様に、FX関係など、法定調書が整備
されている部分も分かりやすい。

一方で、分かりにくいのは資料が残りにくい無申告。民泊の場合、ヤミ民泊なる
怪しい事業者も多いようで、このような業者であれば、実態解明は非常に難しい。
このため、尾行、といった人力作戦に国税は出ている訳だ。

なお、無申告については平成23年度改正で、「納税申告書を法定申告期限までに提出し
ないことにより税を免れた者」を処罰する規定が創設されている。ここまでやるのは、
相当悪質なケースだろうが、注意が必要だろう。仮に、今まで無申告が見つかっていない
民泊事業者であれば、早急に期限後申告を出した方がよさそうだ。

ところで、記事をご覧いただくと、大阪国税局は京都・下京税務署にプロジェクトチームを
置いている模様。こんな内部情報は国税局が自発的にリークしないと分からないはず
なので、「民泊業者を脅して無申告をやめさせる」という目的がある。

大阪国税局は最もタチの悪い国税局なので、安易な申告漏れには注意したい。







ABOUT ME

松嶋洋 税務調査対策専門及び税務訴訟に強い税理士。 16,000部のベストセラー『税務署の裏側』著者。 元税務調査官であり、税制改正セミナー講師を 務めるなど、税法解釈と調査対策を得意とする。 税理士が教えない超簡単な調査対策について、 無料レポート発行中
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