2014/02/24 11:00 AM NEWS

一筆と聴取書

一筆は軽微、聴取書は重度事案

 
税務調査の際、調査官から提出を求められるのが一筆。簡単に言えば、
ごめんなさい、という資料。一方、一筆と似て非なるものとして、
聴取書というものがある。これは、ごめんなさい、ではなく事実は
こういうことです、という聴き取り資料。

聴取書というだけあって、この資料は作成も困難だが、
高い証拠能力を持つ資料とされている。取り調べ調書、
のようなイメージを持っていただくとわかりやすいと
思う。

これらの書類と、現状について解説した記事が経済界に
掲載されたので、参照されたい。

けいざいかい

ところで、これらの資料は、現在私の現職時代と
呼び名が変わっている。

一筆⇒確認書
聴取書⇒質問応答記録書

ご覧いただければわかる通り、強硬的な呼び名を
変更した、という印象がある。

この点、深い説明はなされていないが、大阪国税局の
不当としかいいようのない、「威圧・誘導」な税務調査
事件が背景にあることは相違ない。

名前を変えた以上、真摯にやってもらいたいが、
おそらく現場をその意義を理解していないだろう。
上層部はころころ取扱いを変更するし、何より
変更理由を下位職員まで明確化しないからだ。

結果、今までと変わらぬ使い方がなされるという
懸念をぬぐえない。この点からも、納税者が知恵を
付ける必要があるのが現在の税金ということが分かるだろう。



ABOUT ME

松嶋洋 税務調査対策専門及び税務訴訟に強い税理士。 16,000部のベストセラー『税務署の裏側』著者。 元税務調査官であり、税制改正セミナー講師を 務めるなど、税法解釈と調査対策を得意とする。 税理士が教えない超簡単な調査対策について、 無料レポート発行中
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